希望の夢路
カーテンの隙間から覗く眩しい陽の光で、私は目を覚ました。
「ん~、眩しい…」
うっすらと目を開け、窓の方を見る。
どうやら外はからっと晴れているようで、眩しい陽の光だけが私を照らした。
「眠い…今何時…?」
私は眠い目を擦りながら、ゆっくりと起き上がった。
「ねえ、ひろくん…って、あれ?」
隣にいるはずの彼がいない。ずっと隣で、一緒に寝ていたのに。
「もう仕事、行っちゃったのかな…」
しゅんとした気持ちで、私はリビングへ向かった。
すると、そこには愛しい彼の姿があった。
(眼鏡かけてるひろくんも、かっこいい…)
そんなことを思いながら、私はしばらくの間、
リビングで熱心に新聞を読む眼鏡の彼をじっと見つめていた。
「ひろくん」
私は小さな声で呟いた。
彼は気付かないと思っていた。
「なに?どうした、心愛ちゃん」
彼の優しい声が近くで聞こえたので驚いて顔を上げると、私の目の前に彼がいた。
「び、びっくりした…!気付いてたの?」
「もちろん。とっくに気づいてたよ」
「いつから?」
「僕のことを熱心に見つめていたところから」
「えっ…?もう、気付いてたなら言ってよ」
「ごめんごめん」
彼は笑った。
しかし、彼はすぐに真剣な顔になった。
「何を考えてた?」
「えっ…、そ、それは…」
言えない。まさか、ひろくんに見惚れていたなんて恥ずかしくて言えない。
「ううん、何も」
「嘘だ。何か考えてただろ」
「そんなこと…」
「よし。何を考えていたか、当ててみせるよ」
彼はとても勘が鋭い。
頭が良い彼は、私が何を考えているかをずばり当ててしまう。
いつも、全てを見透かされているようで隠し事なんてできない。
もちろん、隠し事なんてするつもりはないけど。
「僕を見て、かっこいいって思ってただろ」
彼の予想は百発百中。外れたことは、一度もない。
「もう…」
「違う?」
「当たってる」
彼は嬉しそうに笑った。
「普通、そんなこと自分で言う?かっこいいって」
「だって、そう思ってたんだろ?」
「そうだけど~」私は口を尖らせた。
「言っとくけど、ナルシストじゃないからな」
「ナルシストなところ、あるよ~」
「ない」
「ある。ちょっとはある」
彼は一度も、的を外したことはない。
そんな感じで、いろんな女の心を掴んでいったんだろうな。
そういう私も、彼に心を射抜かれた一人なのだけれど。
「ないって。それより、朝ご飯食べなよ。作っといた」
「あ、そうだった…!ありがとう」
私はキッチンへと向かった。
ご飯と味噌汁、おかずを温めて両手に持ちリビングへ向かおうとすると、
彼がキッチンへ来た。
「どうしたの、ひろくん」
「ん?ああ」
彼は、私のご飯と味噌汁を手に持ち歩きだした。
「ひろくん…?待ってよ」
私は慌てて彼を追いかけた。
彼はリビングのテーブルに私のご飯と味噌汁を置いた。
「ひろくん、ありがとう…」
私は、テーブルにおかずを置いて言った。
「ん?いや、まあ、ついでだし」
彼は、頭を掻きながら言った。
頭を掻いている時は大抵、彼は照れている。
「いただきます」
「召し上がれ」
彼は、朝ご飯を食べる私をまじまじと見つめた。
「…ねえ、そんなに見つめられたら食べづらいよ」
「いいだろ、減るもんじゃないんだし」
「そうだけど…」
彼は隣で私をじっと見ている。
その視線がくすぐったくて、私はテーブルのおかずに目を向けた。
彼は私が寝坊した時は文句を言わずに朝ご飯を作ってくれている。
仕事で忙しくて、朝が早い時も彼はいつも早く起きて私の分まで朝食を作ってくれている。
彼には、感謝しかない。
本当は、私が彼に作らなきゃいけないのに、全くできていないのは申し訳なく思っている。
でも、なかなか行動に移せない自分がいる。情けない。
「ん~、眩しい…」
うっすらと目を開け、窓の方を見る。
どうやら外はからっと晴れているようで、眩しい陽の光だけが私を照らした。
「眠い…今何時…?」
私は眠い目を擦りながら、ゆっくりと起き上がった。
「ねえ、ひろくん…って、あれ?」
隣にいるはずの彼がいない。ずっと隣で、一緒に寝ていたのに。
「もう仕事、行っちゃったのかな…」
しゅんとした気持ちで、私はリビングへ向かった。
すると、そこには愛しい彼の姿があった。
(眼鏡かけてるひろくんも、かっこいい…)
そんなことを思いながら、私はしばらくの間、
リビングで熱心に新聞を読む眼鏡の彼をじっと見つめていた。
「ひろくん」
私は小さな声で呟いた。
彼は気付かないと思っていた。
「なに?どうした、心愛ちゃん」
彼の優しい声が近くで聞こえたので驚いて顔を上げると、私の目の前に彼がいた。
「び、びっくりした…!気付いてたの?」
「もちろん。とっくに気づいてたよ」
「いつから?」
「僕のことを熱心に見つめていたところから」
「えっ…?もう、気付いてたなら言ってよ」
「ごめんごめん」
彼は笑った。
しかし、彼はすぐに真剣な顔になった。
「何を考えてた?」
「えっ…、そ、それは…」
言えない。まさか、ひろくんに見惚れていたなんて恥ずかしくて言えない。
「ううん、何も」
「嘘だ。何か考えてただろ」
「そんなこと…」
「よし。何を考えていたか、当ててみせるよ」
彼はとても勘が鋭い。
頭が良い彼は、私が何を考えているかをずばり当ててしまう。
いつも、全てを見透かされているようで隠し事なんてできない。
もちろん、隠し事なんてするつもりはないけど。
「僕を見て、かっこいいって思ってただろ」
彼の予想は百発百中。外れたことは、一度もない。
「もう…」
「違う?」
「当たってる」
彼は嬉しそうに笑った。
「普通、そんなこと自分で言う?かっこいいって」
「だって、そう思ってたんだろ?」
「そうだけど~」私は口を尖らせた。
「言っとくけど、ナルシストじゃないからな」
「ナルシストなところ、あるよ~」
「ない」
「ある。ちょっとはある」
彼は一度も、的を外したことはない。
そんな感じで、いろんな女の心を掴んでいったんだろうな。
そういう私も、彼に心を射抜かれた一人なのだけれど。
「ないって。それより、朝ご飯食べなよ。作っといた」
「あ、そうだった…!ありがとう」
私はキッチンへと向かった。
ご飯と味噌汁、おかずを温めて両手に持ちリビングへ向かおうとすると、
彼がキッチンへ来た。
「どうしたの、ひろくん」
「ん?ああ」
彼は、私のご飯と味噌汁を手に持ち歩きだした。
「ひろくん…?待ってよ」
私は慌てて彼を追いかけた。
彼はリビングのテーブルに私のご飯と味噌汁を置いた。
「ひろくん、ありがとう…」
私は、テーブルにおかずを置いて言った。
「ん?いや、まあ、ついでだし」
彼は、頭を掻きながら言った。
頭を掻いている時は大抵、彼は照れている。
「いただきます」
「召し上がれ」
彼は、朝ご飯を食べる私をまじまじと見つめた。
「…ねえ、そんなに見つめられたら食べづらいよ」
「いいだろ、減るもんじゃないんだし」
「そうだけど…」
彼は隣で私をじっと見ている。
その視線がくすぐったくて、私はテーブルのおかずに目を向けた。
彼は私が寝坊した時は文句を言わずに朝ご飯を作ってくれている。
仕事で忙しくて、朝が早い時も彼はいつも早く起きて私の分まで朝食を作ってくれている。
彼には、感謝しかない。
本当は、私が彼に作らなきゃいけないのに、全くできていないのは申し訳なく思っている。
でも、なかなか行動に移せない自分がいる。情けない。