希望の夢路
「こんな私のことなんか好きじゃないでしょ」
彼の言葉に、私は目を丸くした。
「ひろくん…?」
「心愛ちゃんが考えてたこと…合ってる?」
「…合ってる」彼には、敵わない。
どうしてこうも、私の考えていることを言い当てるのだろう。
占い師になった方が、いいんじゃないかな。
「僕は、心愛ちゃんが大好き」
彼はとても優しい目で、私を見ていた。
「どうして、こんな私を…」
「どうして、って…好きだからに決まってるだろ」
「私は、私は体が弱いのよ?他の女よりずっと。それに、難病だし。
すごく手がかかる私を、どうして…」
「難病であろうがなかろうが、関係ない。
大切なのは、僕らが互いに愛し合っているということ。
体が弱いなんてことは気にしちゃいないよ。大切な人を守るのが僕の仕事。
僕が心愛ちゃんを守る。だから安心して」
「ひろくん…」
彼は私の右手をしっかりと握った。
「でも…私、急に気分悪くなったり体調が悪くなったりしてしまうから、
ひろくんに迷惑かけちゃうし…」
「僕は迷惑なんて思っちゃいないよ」
「でも、私にいつも気を遣ってくれてるでしょ?だから気兼ねなく話せる綺麗な女と
いた方が…ひろくん、楽しそうだし…」
私は目を伏せた。
「そんなことない」
私は俯いたまま、床をじっと見つめた。
「心愛ちゃんと一緒にいるから、僕は楽しいんだよ」
「そんなこと…」
「ある」
彼は私の手を思い切り引っ張り、私を抱き締めた。
「ひろ、くん…」
彼の胸は、とても温かい。居心地の良い温もりに、目を閉じる。
気持ちの良い温かさに、眠ってしまいそうになる。
「寝ちゃだめだよ」
彼が私の頬を両手で包みながら言った。彼の手はとても温かくて大きい。
「うん、わかってる…」
「心愛ちゃんは僕の、光だ。いつも僕を明るく照らしてくれる、光なんだよ」
彼はそう言って笑った。
「私、…そんなすごいこと、してない」
「そばにいてくれるだけで幸せなんだよ。
隣で、僕の隣でいつも笑ってくれるだけで、十分僕は幸せなんだ」
「本当に、それだけでいいの?」
「うん、そうだよ」
彼は優しく私の頬を撫でた。
「私、彼女らしいこと何もできてない」
「そんなことない」
私の不安は、留まるところを知らない。
それどころか、荒れ狂う波のようにどんどん押し寄せる不安という名の黒い渦。
「心愛ちゃん」
彼の声に顔を上げると、私の唇に彼の唇が優しく重なった。
「ひろくん…?どうしたの…?」
「ん?何もないよ」
彼はそう言って、再び私の唇を塞いだ。
「ねえ、ひろくんったら…どうし…」
彼は何度も何度も、角度を変えて私の唇を奪った。
「心愛ちゃんの不安の渦は、僕が吹き飛ばす」
彼が真剣な目で私を見るから、どきどきして思わず目を逸らしてしまった。
彼は黙って、私の手を強く握った。
「ひろくん…ありがとう」
嬉しくて、涙が零れそうになる。
「ねえ、心愛ちゃん」
「なあに?」
「僕は、心愛ちゃんに出逢えて良かったと思ってる」
「もう、どうしたの、急に」
「ただ、言っておきたかっただけ」そう言って彼は、私をじっと見つめた。
「そう?それなら良いんだけど…」
いつもと、何かが違う気がする。
もしかして、体を悪くした、なんてことはー
「ひろくん、どこか悪いの?」
「え?悪いって?」
「だって、今日のひろくん、ちょっと変。いつものひろくんじゃないよ。
どこか体が悪いんじゃ…」
私は、とてつもなく心配になった。
彼は体が丈夫だけど、何故だか心配になってしまう。
出逢えて良かったと思ってる、だなんて急にそんなこと言い出すんだもん。
嬉しいけれど、すごく心配。体を壊してなければいいんだけどー
「大丈夫だよ。ありがとう」
「本当?本当に無理してない?」
私は彼の胸に優しく触れた。
「本当だよ」
「でも、でも、知らず知らずのうちに無理して…」
「心配性だな」
「だってだって…ひろくんが体壊したりしたら、私…」
涙が溢れそうになるのを我慢していたら、彼が私の背中をぽんぽん、と優しく叩いた。
「本当に大丈夫だから」
「本当…?」
「うん、本当」
私は、彼の胸に顔をすり寄せた。
「何故か、すごく不安になっちゃうの」
「大丈夫。僕はずっと、心愛ちゃんのそばにいるから」
「うん」
私は頷いた。
「どこかの可愛いねぼすけさんが寝過ごしてばかりいたから、
いちゃいちゃする時間、減っちゃったな~」
彼はにやりと笑った。
「もう、だから~!それは悪かったけど、その呼び方やめてよ~!」
こんな幸せな時間が、彼との幸せのひとときが、いつまでも続きますように。
彼の言葉に、私は目を丸くした。
「ひろくん…?」
「心愛ちゃんが考えてたこと…合ってる?」
「…合ってる」彼には、敵わない。
どうしてこうも、私の考えていることを言い当てるのだろう。
占い師になった方が、いいんじゃないかな。
「僕は、心愛ちゃんが大好き」
彼はとても優しい目で、私を見ていた。
「どうして、こんな私を…」
「どうして、って…好きだからに決まってるだろ」
「私は、私は体が弱いのよ?他の女よりずっと。それに、難病だし。
すごく手がかかる私を、どうして…」
「難病であろうがなかろうが、関係ない。
大切なのは、僕らが互いに愛し合っているということ。
体が弱いなんてことは気にしちゃいないよ。大切な人を守るのが僕の仕事。
僕が心愛ちゃんを守る。だから安心して」
「ひろくん…」
彼は私の右手をしっかりと握った。
「でも…私、急に気分悪くなったり体調が悪くなったりしてしまうから、
ひろくんに迷惑かけちゃうし…」
「僕は迷惑なんて思っちゃいないよ」
「でも、私にいつも気を遣ってくれてるでしょ?だから気兼ねなく話せる綺麗な女と
いた方が…ひろくん、楽しそうだし…」
私は目を伏せた。
「そんなことない」
私は俯いたまま、床をじっと見つめた。
「心愛ちゃんと一緒にいるから、僕は楽しいんだよ」
「そんなこと…」
「ある」
彼は私の手を思い切り引っ張り、私を抱き締めた。
「ひろ、くん…」
彼の胸は、とても温かい。居心地の良い温もりに、目を閉じる。
気持ちの良い温かさに、眠ってしまいそうになる。
「寝ちゃだめだよ」
彼が私の頬を両手で包みながら言った。彼の手はとても温かくて大きい。
「うん、わかってる…」
「心愛ちゃんは僕の、光だ。いつも僕を明るく照らしてくれる、光なんだよ」
彼はそう言って笑った。
「私、…そんなすごいこと、してない」
「そばにいてくれるだけで幸せなんだよ。
隣で、僕の隣でいつも笑ってくれるだけで、十分僕は幸せなんだ」
「本当に、それだけでいいの?」
「うん、そうだよ」
彼は優しく私の頬を撫でた。
「私、彼女らしいこと何もできてない」
「そんなことない」
私の不安は、留まるところを知らない。
それどころか、荒れ狂う波のようにどんどん押し寄せる不安という名の黒い渦。
「心愛ちゃん」
彼の声に顔を上げると、私の唇に彼の唇が優しく重なった。
「ひろくん…?どうしたの…?」
「ん?何もないよ」
彼はそう言って、再び私の唇を塞いだ。
「ねえ、ひろくんったら…どうし…」
彼は何度も何度も、角度を変えて私の唇を奪った。
「心愛ちゃんの不安の渦は、僕が吹き飛ばす」
彼が真剣な目で私を見るから、どきどきして思わず目を逸らしてしまった。
彼は黙って、私の手を強く握った。
「ひろくん…ありがとう」
嬉しくて、涙が零れそうになる。
「ねえ、心愛ちゃん」
「なあに?」
「僕は、心愛ちゃんに出逢えて良かったと思ってる」
「もう、どうしたの、急に」
「ただ、言っておきたかっただけ」そう言って彼は、私をじっと見つめた。
「そう?それなら良いんだけど…」
いつもと、何かが違う気がする。
もしかして、体を悪くした、なんてことはー
「ひろくん、どこか悪いの?」
「え?悪いって?」
「だって、今日のひろくん、ちょっと変。いつものひろくんじゃないよ。
どこか体が悪いんじゃ…」
私は、とてつもなく心配になった。
彼は体が丈夫だけど、何故だか心配になってしまう。
出逢えて良かったと思ってる、だなんて急にそんなこと言い出すんだもん。
嬉しいけれど、すごく心配。体を壊してなければいいんだけどー
「大丈夫だよ。ありがとう」
「本当?本当に無理してない?」
私は彼の胸に優しく触れた。
「本当だよ」
「でも、でも、知らず知らずのうちに無理して…」
「心配性だな」
「だってだって…ひろくんが体壊したりしたら、私…」
涙が溢れそうになるのを我慢していたら、彼が私の背中をぽんぽん、と優しく叩いた。
「本当に大丈夫だから」
「本当…?」
「うん、本当」
私は、彼の胸に顔をすり寄せた。
「何故か、すごく不安になっちゃうの」
「大丈夫。僕はずっと、心愛ちゃんのそばにいるから」
「うん」
私は頷いた。
「どこかの可愛いねぼすけさんが寝過ごしてばかりいたから、
いちゃいちゃする時間、減っちゃったな~」
彼はにやりと笑った。
「もう、だから~!それは悪かったけど、その呼び方やめてよ~!」
こんな幸せな時間が、彼との幸せのひとときが、いつまでも続きますように。