希望の夢路
「あっ…!んっ、やっ、ひろくん、やだっ…!」
彼女の綺麗な声が、僕の耳に届いた。
「優しく、するから…」
僕は風呂場の前の脱衣所で彼女と戯れていたが、それでは飽き足らず彼女を壁に押し付けた。
「ひろくん、どうしたの?どうしたのっ…」
彼女は動揺している。それもそのはず。だって僕は、彼女を壁に押し付けて彼女の服を脱がそうとしているのだから。
「本気だよ、僕は」
「そんな、そんな…」
おろおろする彼女を見て、可愛いと思いさらに意地悪したくなってしまう。
彼女は風呂に入ろうとしたのだが、風呂場がどこなのかもわからなかった。
風呂場まで案内したのはよかったのだが、顔を真っ赤にする彼女を前に僕の理性は吹っ飛んでしまった。
「大丈夫、私一人でも」
「だめ。危ないから」
「どうして?」
「手すりは風呂に取りつけてはいるけど、危ないから一緒に入ろう」
そう言った途端、彼女は更に顔を真っ赤にして顔を両手で覆った。
「い、いや。そ、そんな、い、一緒には、入るだなんて、だ、だめ」
はあ、可愛いな。
どこまで僕を乱すんだ?
「だめ。一緒に入ろう。さ」
そう言って彼女の肩を優しく触り、少しずつ手を下へと滑らせていく。
彼女の服を脱がそうとするのだが、
彼女は抵抗して服を脱がせてくれない。
「危ないだろ?……見えないん、だからさ」
「……!」
彼女はしぼんだ花のように、だんだんとしおれていく。
「……っ、」
彼女が力いっぱい抵抗したが、男の力には逆らえない。彼女は、黙ったまま床にうずくまった。
悪気があった訳では無い。
本当のことを言っただけ。
でも、悲しい現実を突きつけられた彼女は途方に暮れる。
目が見えないから、風呂場で転んだり倒れたり、のぼせてしまったりしたら大変だ。彼女を心配して言ったことが、かえって傷つけることになってしまう。
「心愛ちゃん、これだけはわかって欲しい。君のことが、大切だから…」
僕は、うずくまってしまった彼女の髪を撫でた。
「ひろ、くん」
彼女は、僕を見つめた。
僕を見つめるその澄んだ瞳には僕はちゃんと映っているのに、君は僕のことが見えないんだよね…。
「どうしたの?ひろくん」
彼女を抱きしめたままでいると、彼女が不思議そうな声で言った。
「心愛ちゃん…これは僕の願望なんだけど」
「願望?」
「うん。君と一緒にお風呂入りたい」
「わ、私と…?」
「うん、君と」
僕はじっと君を見つめるけれど、
君は僕の熱い視線には気づかないみたいで切なくなる。
彼女の綺麗な声が、僕の耳に届いた。
「優しく、するから…」
僕は風呂場の前の脱衣所で彼女と戯れていたが、それでは飽き足らず彼女を壁に押し付けた。
「ひろくん、どうしたの?どうしたのっ…」
彼女は動揺している。それもそのはず。だって僕は、彼女を壁に押し付けて彼女の服を脱がそうとしているのだから。
「本気だよ、僕は」
「そんな、そんな…」
おろおろする彼女を見て、可愛いと思いさらに意地悪したくなってしまう。
彼女は風呂に入ろうとしたのだが、風呂場がどこなのかもわからなかった。
風呂場まで案内したのはよかったのだが、顔を真っ赤にする彼女を前に僕の理性は吹っ飛んでしまった。
「大丈夫、私一人でも」
「だめ。危ないから」
「どうして?」
「手すりは風呂に取りつけてはいるけど、危ないから一緒に入ろう」
そう言った途端、彼女は更に顔を真っ赤にして顔を両手で覆った。
「い、いや。そ、そんな、い、一緒には、入るだなんて、だ、だめ」
はあ、可愛いな。
どこまで僕を乱すんだ?
「だめ。一緒に入ろう。さ」
そう言って彼女の肩を優しく触り、少しずつ手を下へと滑らせていく。
彼女の服を脱がそうとするのだが、
彼女は抵抗して服を脱がせてくれない。
「危ないだろ?……見えないん、だからさ」
「……!」
彼女はしぼんだ花のように、だんだんとしおれていく。
「……っ、」
彼女が力いっぱい抵抗したが、男の力には逆らえない。彼女は、黙ったまま床にうずくまった。
悪気があった訳では無い。
本当のことを言っただけ。
でも、悲しい現実を突きつけられた彼女は途方に暮れる。
目が見えないから、風呂場で転んだり倒れたり、のぼせてしまったりしたら大変だ。彼女を心配して言ったことが、かえって傷つけることになってしまう。
「心愛ちゃん、これだけはわかって欲しい。君のことが、大切だから…」
僕は、うずくまってしまった彼女の髪を撫でた。
「ひろ、くん」
彼女は、僕を見つめた。
僕を見つめるその澄んだ瞳には僕はちゃんと映っているのに、君は僕のことが見えないんだよね…。
「どうしたの?ひろくん」
彼女を抱きしめたままでいると、彼女が不思議そうな声で言った。
「心愛ちゃん…これは僕の願望なんだけど」
「願望?」
「うん。君と一緒にお風呂入りたい」
「わ、私と…?」
「うん、君と」
僕はじっと君を見つめるけれど、
君は僕の熱い視線には気づかないみたいで切なくなる。