希望の夢路
「心愛ちゃん」
彼が私を呼ぶ。
「なに?」
「外に、出ようよ」
「いや」
私は彼の申し出を拒否した。
外には出たかった。
でも、外にはもう出たくない。
「でも、たまには外に出ないと…」
「いや!出たくない!」
そう言って私は、ベッドに潜り込み彼に背を向けた。
「心愛ちゃん…」
私は、静かに目を閉じた。
「ごめんよ?心愛ちゃん」
彼が、後ろから私を優しく抱きしめた。
「わかった。心愛ちゃんが行きたいって思ったら、行こうね」
黙った私の顔を、彼は覗き込んでいるのだろうか。
「おやすみ、心愛ちゃん」
そう言って、彼は私を離すーと思いきや、彼は私を離さずに後ろから抱きしめたまま、彼の寝息が聞こえてきた。
疲れているんだろうな。
おやすみなさい、ひろくん。
「心愛ちゃん、起きて」
「んっ、んーっ!」
私は背伸びをした。
あれっ、もう朝?
「もう朝だよ。ほら、こんなに良い天気で太陽も眩しいよ!」
そっか。もう朝なんだ。
それに、晴れてるのね。
私は、晴れの日が好き。
綺麗な青空と太陽を見るのが好き。
でも、私には見えない。
「そうなんだね…」
私は、ゆっくりと体を起こしベッドから出ようとしたけど、未だにベッドから降りるのは怖くて。
バランスを崩して転んだりしたら、と思うと一人で降りれない。
だから、彼の手と声だけが頼り。
「ほら、心愛ちゃん」
私は彼の声がする方を向き、手を伸ばした。
「あっ」
私の手に、彼の手が触れた。
と思ったら、彼は私の手を自分の手と絡めてぎゅっと握った。
「ひろくん…おはよう」
「おはよう、心愛ちゃん」
彼は、どんな顔をしているのだろう。
笑顔なのかな。
見えないから、わからないの。
私は、視力を失ってしまったから
本当はこんな私のことなんてお荷物なんだと思う。彼はそんなことは言わないけど、実際そう思っているはず。
彼に迷惑をかけないように努力してきたつもりではいるけど、結局、私は彼に迷惑をかけているんだなって。
彼の優しさに、泣きそうになってしまう。でも、これ以上彼に迷惑をかけるわけにはいかない。どうしたらいいんだろう、私。
彼は、外に私を連れ出したがっている。でも私が断固拒否するものだから、
私の気持ちを尊重してその話はしなくなった。
呆れてるのかな?
私、ひろくんに一つだけ、隠していることがあるの。
言いたいけど、なかなか言えなくて。
でも、彼が知る必要のないことだから。彼に心配かけたくないし、このことは彼には秘密にしておくつもり。
私が、外に出たがらない理由。
なんだと思う?ひろくん。
彼が私を呼ぶ。
「なに?」
「外に、出ようよ」
「いや」
私は彼の申し出を拒否した。
外には出たかった。
でも、外にはもう出たくない。
「でも、たまには外に出ないと…」
「いや!出たくない!」
そう言って私は、ベッドに潜り込み彼に背を向けた。
「心愛ちゃん…」
私は、静かに目を閉じた。
「ごめんよ?心愛ちゃん」
彼が、後ろから私を優しく抱きしめた。
「わかった。心愛ちゃんが行きたいって思ったら、行こうね」
黙った私の顔を、彼は覗き込んでいるのだろうか。
「おやすみ、心愛ちゃん」
そう言って、彼は私を離すーと思いきや、彼は私を離さずに後ろから抱きしめたまま、彼の寝息が聞こえてきた。
疲れているんだろうな。
おやすみなさい、ひろくん。
「心愛ちゃん、起きて」
「んっ、んーっ!」
私は背伸びをした。
あれっ、もう朝?
「もう朝だよ。ほら、こんなに良い天気で太陽も眩しいよ!」
そっか。もう朝なんだ。
それに、晴れてるのね。
私は、晴れの日が好き。
綺麗な青空と太陽を見るのが好き。
でも、私には見えない。
「そうなんだね…」
私は、ゆっくりと体を起こしベッドから出ようとしたけど、未だにベッドから降りるのは怖くて。
バランスを崩して転んだりしたら、と思うと一人で降りれない。
だから、彼の手と声だけが頼り。
「ほら、心愛ちゃん」
私は彼の声がする方を向き、手を伸ばした。
「あっ」
私の手に、彼の手が触れた。
と思ったら、彼は私の手を自分の手と絡めてぎゅっと握った。
「ひろくん…おはよう」
「おはよう、心愛ちゃん」
彼は、どんな顔をしているのだろう。
笑顔なのかな。
見えないから、わからないの。
私は、視力を失ってしまったから
本当はこんな私のことなんてお荷物なんだと思う。彼はそんなことは言わないけど、実際そう思っているはず。
彼に迷惑をかけないように努力してきたつもりではいるけど、結局、私は彼に迷惑をかけているんだなって。
彼の優しさに、泣きそうになってしまう。でも、これ以上彼に迷惑をかけるわけにはいかない。どうしたらいいんだろう、私。
彼は、外に私を連れ出したがっている。でも私が断固拒否するものだから、
私の気持ちを尊重してその話はしなくなった。
呆れてるのかな?
私、ひろくんに一つだけ、隠していることがあるの。
言いたいけど、なかなか言えなくて。
でも、彼が知る必要のないことだから。彼に心配かけたくないし、このことは彼には秘密にしておくつもり。
私が、外に出たがらない理由。
なんだと思う?ひろくん。