希望の夢路
「人生の明暗は、真実を知るか知らないかで全く変わるって、どーいうこと?」
魁利も、どういう意味?と首を傾げた。
「順を追って説明するね」
魁利と楊香は同時に頷いた。
「真実を知らなくてもいいって思う人は知らなくてもいいと思うよ。
ただ、真実を知りたいって人に真実を教えないっていうのは、酷なことなんじゃないかと」
「こく?こくってなに?」
ああ、そうか。まだこの子には早かったな、このレベルの話は。
大人びて見えるけれどまだ子供なんだな、と思った。
「言っとくけど、私子供じゃないし。変な気遣いしないでよね。失礼よ」
「……」
私は黙った。
前言撤回。
この子、少女だけど大人な部分が多いね?気のせいじゃない、大人の階段登ってる少女って感じ?
「酷っていうのは、ひどい、って意味」
私がそう楊香に説明すると、
「ふん!そ、そんなの、し、知ってたし…!」
明らかに動揺している楊香を見て、
思わず笑ってしまった。
そんな私を見すぐに不機嫌になった楊香は、いつも私にだけ強く当たってくる。その強い当たりはやめてくれないか、楊香よ。
「はいはい、勉強になったね。一つ、成長したね」
「は?だから、最初から知ってたっつーの!馬鹿にしないでよねっ!」
どうしてこう、意地っ張りなのかな。
素直になれば可愛いのにな。
いや、黙ってたら可愛いんだけど思ったことをだらだらと言い放つから悪いんだよなあ、なんて考えていたら、
「何考えてんのよ」
と、楊香の不機嫌な低い声が降りてくる。
「はいはい」
なんでもない、と適当に楊香をあしらいながら、私は話を続けた。
魁利も、どういう意味?と首を傾げた。
「順を追って説明するね」
魁利と楊香は同時に頷いた。
「真実を知らなくてもいいって思う人は知らなくてもいいと思うよ。
ただ、真実を知りたいって人に真実を教えないっていうのは、酷なことなんじゃないかと」
「こく?こくってなに?」
ああ、そうか。まだこの子には早かったな、このレベルの話は。
大人びて見えるけれどまだ子供なんだな、と思った。
「言っとくけど、私子供じゃないし。変な気遣いしないでよね。失礼よ」
「……」
私は黙った。
前言撤回。
この子、少女だけど大人な部分が多いね?気のせいじゃない、大人の階段登ってる少女って感じ?
「酷っていうのは、ひどい、って意味」
私がそう楊香に説明すると、
「ふん!そ、そんなの、し、知ってたし…!」
明らかに動揺している楊香を見て、
思わず笑ってしまった。
そんな私を見すぐに不機嫌になった楊香は、いつも私にだけ強く当たってくる。その強い当たりはやめてくれないか、楊香よ。
「はいはい、勉強になったね。一つ、成長したね」
「は?だから、最初から知ってたっつーの!馬鹿にしないでよねっ!」
どうしてこう、意地っ張りなのかな。
素直になれば可愛いのにな。
いや、黙ってたら可愛いんだけど思ったことをだらだらと言い放つから悪いんだよなあ、なんて考えていたら、
「何考えてんのよ」
と、楊香の不機嫌な低い声が降りてくる。
「はいはい」
なんでもない、と適当に楊香をあしらいながら、私は話を続けた。