希望の夢路
「私死ぬのかなっていう思いが、何度も頭の中を過った。私、死ぬんだ…ってすごく怖くなった」
「心愛ちゃん…」
彼は私の髪を優しく梳いた。
「そう思ったら、なんかすごく悲しくなってきて…死ぬのが、すごく怖かった。私、まだ死にたくなんかないって…」
私はただただ、病魔の恐怖に怯えていた。もしかしたら癌なのかな、という気持ちも見え隠れしていたし。
もし本当に癌だったらどうしようー
そんな不安が、一気に押し寄せた。
「癌じゃなくて、よかった」
彼がほっとしたように息を吐いた。
彼の目は潤んでいるように見えた。
「私も本当に良かったって思った…」
私は、腰が抜けたかのように地面にぺたんと座り込んでしまった。
「大丈夫…?」
彼は私の手を優しく引っ張った。
私は彼の目の前に勢いよく立ち戻った。
「うん、なんだか腰抜けちゃった」
私は笑った。
「治るんだろ?その病気は」
「…わかんない」
「え?」
彼が、私の腰に触れていた手を止めた。
「わかんないって…治らないってことか?」
「治るかもしれないし、治らないかもしれない」
彼は不安げな瞳で私を見た。
「どのくらいの割合なんだ?治らないってのは」
「治る人は七割、治らない人は三割」
私は、主治医に言われた言葉を口にした。
「なんだ、それなら治る希望だってあるじゃないか」
「それはそうなんだけど…」
不安そうな私の顔を覗き込んだ彼は、黙って私の背中を擦っている。
「心愛ちゃん…」
彼は私の髪を優しく梳いた。
「そう思ったら、なんかすごく悲しくなってきて…死ぬのが、すごく怖かった。私、まだ死にたくなんかないって…」
私はただただ、病魔の恐怖に怯えていた。もしかしたら癌なのかな、という気持ちも見え隠れしていたし。
もし本当に癌だったらどうしようー
そんな不安が、一気に押し寄せた。
「癌じゃなくて、よかった」
彼がほっとしたように息を吐いた。
彼の目は潤んでいるように見えた。
「私も本当に良かったって思った…」
私は、腰が抜けたかのように地面にぺたんと座り込んでしまった。
「大丈夫…?」
彼は私の手を優しく引っ張った。
私は彼の目の前に勢いよく立ち戻った。
「うん、なんだか腰抜けちゃった」
私は笑った。
「治るんだろ?その病気は」
「…わかんない」
「え?」
彼が、私の腰に触れていた手を止めた。
「わかんないって…治らないってことか?」
「治るかもしれないし、治らないかもしれない」
彼は不安げな瞳で私を見た。
「どのくらいの割合なんだ?治らないってのは」
「治る人は七割、治らない人は三割」
私は、主治医に言われた言葉を口にした。
「なんだ、それなら治る希望だってあるじゃないか」
「それはそうなんだけど…」
不安そうな私の顔を覗き込んだ彼は、黙って私の背中を擦っている。