希望の夢路
頭の中がマイナスで埋め尽くされる。
どうしても前向きになれないのは、一体、何故?
夢も博人さんも、諦めるべきなのかもしれない。
博人さんは頭が良くて優しくてかっこいい、私には勿体ないほどの人。
私なんかが隣にいちゃいけない。いるべきじゃない。
そんな考えが何度も浮かぶ。周りから見てもすぐにわかる。
なんて不釣り合いなカップルなのだろう、と。
博人さんは本当に私のことを愛しているのだろうか。
何度も何度も、その言葉が頭の中を駆け巡る。
叶うはずのない夢を、ずっと見ていたなんてバカみたい。
「心愛ちゃん、大丈夫?とにかく、ゆっくり休もう」
彼は私をゆっくりと立たせ、店の奥にあるSTAFF ONLYと書かれたドアを開けて中へと入った。
中は清潔感があり、テーブルと椅子が並んでいた。
彼はゆっくりと私を椅子へ座らせた。
「何か飲み物飲む?水が良い?それともお茶?」
喉はそんなに乾いていなかった。
けれど今は、一人になりたかった。
「お茶がいいです」
「わかった。すぐ来るから」
彼はゆっくりと私の手を放し、ドアを開け歩いていった。
私は、誰もいなくなった室内をぐるりと見回した。
とても綺麗な室内。まるでどこかの、休憩所みたい。
「心愛さん、気分はどうですか?良くなりました?」
遥香さんが心配そうにドアから顔を出して言った。
「ごめんなさい、驚かせてしまって。少し良くなりました」
「わあ、本当ですか!良かった~」
心配そうに私を見ていた遥香さんの顔が、一気にぱあっと明るくなった。
遥香さんは私に駆け寄り、近くにあった椅子を私のところまで持ってきて隣に座った。
「お体、無理しないでくださいね」
「ありがとうございます」
「いえいえ」
遥香さんは、眩しい笑顔で笑った。
「ご迷惑かけてすみません…」
私は頭を下げた。
「全然気にしてませんよ。こうやってお話できて光栄です」
どこまで、優しい人なんだろう。博人さんと同じくらい、優しい。
どうしてこんな私に、優しくしてくれるんだろう。
「心愛さん…?」
黙りこくる私を見て、心配そうに遥香さんは私を見つめた。
「遥香さん」
「何ですか?」
「どうしてこんな私に優しくしてくださるんですか?」
「心愛さん…?」
「私、遥香さんにあんな酷いこと言ったんですよ?なのに、なのに…」
「もういいですから、ね?」
遥香さんは私の顔を覗き込んだ。
とても眩しい笑顔だった。
どうしても前向きになれないのは、一体、何故?
夢も博人さんも、諦めるべきなのかもしれない。
博人さんは頭が良くて優しくてかっこいい、私には勿体ないほどの人。
私なんかが隣にいちゃいけない。いるべきじゃない。
そんな考えが何度も浮かぶ。周りから見てもすぐにわかる。
なんて不釣り合いなカップルなのだろう、と。
博人さんは本当に私のことを愛しているのだろうか。
何度も何度も、その言葉が頭の中を駆け巡る。
叶うはずのない夢を、ずっと見ていたなんてバカみたい。
「心愛ちゃん、大丈夫?とにかく、ゆっくり休もう」
彼は私をゆっくりと立たせ、店の奥にあるSTAFF ONLYと書かれたドアを開けて中へと入った。
中は清潔感があり、テーブルと椅子が並んでいた。
彼はゆっくりと私を椅子へ座らせた。
「何か飲み物飲む?水が良い?それともお茶?」
喉はそんなに乾いていなかった。
けれど今は、一人になりたかった。
「お茶がいいです」
「わかった。すぐ来るから」
彼はゆっくりと私の手を放し、ドアを開け歩いていった。
私は、誰もいなくなった室内をぐるりと見回した。
とても綺麗な室内。まるでどこかの、休憩所みたい。
「心愛さん、気分はどうですか?良くなりました?」
遥香さんが心配そうにドアから顔を出して言った。
「ごめんなさい、驚かせてしまって。少し良くなりました」
「わあ、本当ですか!良かった~」
心配そうに私を見ていた遥香さんの顔が、一気にぱあっと明るくなった。
遥香さんは私に駆け寄り、近くにあった椅子を私のところまで持ってきて隣に座った。
「お体、無理しないでくださいね」
「ありがとうございます」
「いえいえ」
遥香さんは、眩しい笑顔で笑った。
「ご迷惑かけてすみません…」
私は頭を下げた。
「全然気にしてませんよ。こうやってお話できて光栄です」
どこまで、優しい人なんだろう。博人さんと同じくらい、優しい。
どうしてこんな私に、優しくしてくれるんだろう。
「心愛さん…?」
黙りこくる私を見て、心配そうに遥香さんは私を見つめた。
「遥香さん」
「何ですか?」
「どうしてこんな私に優しくしてくださるんですか?」
「心愛さん…?」
「私、遥香さんにあんな酷いこと言ったんですよ?なのに、なのに…」
「もういいですから、ね?」
遥香さんは私の顔を覗き込んだ。
とても眩しい笑顔だった。