私だけの王子様
だけど翔琉はね、私にだけとっても優しくしてくれたんだ。
でも、小学三年の夏休み、突然私を呼び出した。
そして私に、
「結愛、強くなれよ。これからも俺の大切な幼なじみであり、友達だからな。これからもよろしくな。」
と言った。
その日から翔琉は休みがちになり、春休みには翔琉の家は明かりが灯ることがなくなった。
なにか一言でも声をかけて欲しかった。
あの夏の日以来、今まで彼を見ていなかった。



そんなことを思っていたら、余裕を持って家を出たと言うのに、遅刻寸前になってしまった。
「やばい!行かなきゃ。」
入学早々遅刻はまずい。
急がなきゃ!
と思ったその時、段差があることに気づかなかった...
新しい制服なのに...(泣)



あれ?痛くない...?なんで?
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