私だけの王子様
ん?同じ校章?制服も似てる。
「おい、お前。いつまで俺の上に乗ってんだよ。」
え!?ま、まずい!
「ご、ごめんなさい!」
ん?待てよ。ここら辺で高校生デビューするのは私だけのはず...。ってことは、
「ここら辺に引っ越してきた人...?」
「あ?そうだけど?」
あ、わたしのバカ!何口にしてんの!
「ごめんなさい!!!急がないと!」
ん?どっかで見たことある顔。
でもそんな訳...ないよね。
「翔琉?高校生だね、今どこにいるの?」
と地面に向かって誰にも聞こえないくらいの声で呟く。
でもそれは彼の耳にも入ったらしく、
「翔琉...?」
「え...?あ、いや、なんでもないです!」
となんとなく走って逃げるようにしてしまった。
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