もう、我慢すんのやめた


「なにその反応!」


そんな佐倉に萌菜は納得がいかないとばかりに食ってかかる。


「や、やっぱり似合わないよね!」



落ち込んでない風を装いながら内心かなり落ちてる自分に気付いて、どっかで佐倉に”可愛い”って思われたいって思ってたんだって自覚した。


「裏方の子と代ってもらおうかな」なんて呟きながら、今すぐ制服に着替えたくて仕方ない。


恥ずかしい。見ないで欲しい……!
そんな羞恥心が私をソワソワさせる。


「佐倉の言うことなんて気にしなくていいよ!芽唯、すっごく似合ってるし!可愛い!!」


ギュッと私に抱きついてポンポンと頭を数回撫でた萌菜が、キッと佐倉を睨めば


佐倉は呆れた顔して「はぁ」と大きなため息を1つ。


「言っとくけど、可愛くねぇなんて一言も言ってねぇからな」

「え……」

「ただ、短すぎ。パンツ見える」

「っ、」



ガシガシと自分の頭を乱暴に掻き乱して、「わざわざ言わせんなよ」と恥ずかしそうにしてる佐倉に胸が確かにキュンと疼く。


つまりそれって。

少しは私のこと、可愛いって思ってくれたってことでいいのかな。プラス、スカートが短いことも心配してくれたのかな。
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