もう、我慢すんのやめた
だとしたら、
「うれしい……!」
「なに喜んでんだよ。ちゃんと下にハーパン履けよ?」
「うん、絶対履く」
我ながらチョロいなぁって思う。
だけど今は、ただただ佐倉の言葉が嬉しい。
「なに?結局、ラブラブ見せつけられただけ?」
「ちっ、違!そういうんじゃ……」
「あーあ、やってられん。私もいい加減欲しいな、彼氏」
隣で不貞腐れる萌菜の言葉に、珍しく大人しく私たちを傍観していたテツが身を乗り出す。
「萌菜に彼氏とか10年早いんだよ」
「……はぁ?テツには彼女なんて一生できないね」
「っ、いや!違う!俺が言いたいのは……!」
いつもなら萌菜の言葉にまたテツが言い返して痴話喧嘩コースだけど、今日のテツは何やら葛藤を始めた。
ついに萌菜に気持ちを伝える!?
なんて、ハラハラしながら見守れば
「何よ、テツが言いたいのは」
「いや、だから!俺が言いたいのは!お前に彼氏ができたら……お、お前に彼氏なんか出来るわけねぇだろ!」
なんでそうなるの!?
今、絶対言おうとしてたのに。
結局、事態は痴話喧嘩コースへと進み。
メイド姿で追いかける萌菜と、そんな萌菜のパンツが他の人に見えないかハラハラしてるテツの攻防戦へと持ち込まれた。