もう、我慢すんのやめた
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家のすぐ側にある大きな公園。
比較的いつも学校帰りの小学生達が利用していて、ワイワイと賑わっている。
大通りから1本細い路地に入ったこの場所は、渋滞を回避するために迂回していく車たちもよく通る交通量の多い場所。
横断歩道もなければ信号もないこの通りを、危ない場所だなって小さい頃は子どもながらに思ってた。
スマホの画面を表示すれば、16時53分の文字。
弥一との待ち合わせ場所は17時だから、もうそろそろ来てもいい頃だなぁ、と公園の入口に立って辺りを見渡す。
それとほぼ同時に公園の中からギャハハッと複数の声がして、次の瞬間には「じゃーなー」と手を振り合う数人の小学校低学年くらいの男の子たちが道路に飛び出していく。
手にはサッカーボールを持っていて、これから家に帰るのは見てわかるけど
そんな勢いよく出てきたら危ないよって、こっちがヒヤヒヤしてしまう。
「あっ、」
走り出した男の子の手から、ポロッと地面に落ちてしまったボールがコロコロ、と軽快に転がって道路へと飛び出す。
タイミング悪く聞こえてきた車の音に、私の体がサイレンを鳴らした。