おじさんは予防線にはなりません
「うわっ。
……おはようございます」

いきなりバンと背中を叩かれ、振り返ると池松さんが笑っていた。

「どうした?
朝メシ、食ってないのか。
ほら、これでも食え」

「はぁ……」

ころん、いつものパインアメが手のひらの上にのせられる。

「朝メシはちゃんと食わなきゃダメだぞ」

「はぁ……」

困惑している私を無視して、池松さんは自分の机に行って仕事の準備をはじめた。
私ももらったパインアメを机の上に置き、パソコンを立ち上げる。

そのうち朝礼がはじまり、いつも通りの仕事がはじまる。
今日は月末だから、締め作業が忙しい。

「……これ、よろしく」
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