おじさんは予防線にはなりません
「羽坂です。
よろしくお願いします」
「よろしく」
笑った五嶌さんは――とても美人で、私でもポーッとなりそうだった。
P&Pでの私の仕事は、五嶌さん――千明希さんの、秘書というより付き人。
仕事やスケジュールの管理は、会社の人がやってくれる。
私がするのは……。
「お腹空いた」
「はい、千明希さんどうぞ」
すかさず、千明希さんが好きなチョコレートを差し出す。
社長、ではなく千明希と呼ぶように言われた。
社員もみんな、千明希さんって呼んでいる。
「ん」
短くそれだけ言ってもそもそとチョコレートを食べ、食べ終わった頃にお手ふきを差し出す。
手を拭いて千明希さんはまた、縫製をはじめた。
よろしくお願いします」
「よろしく」
笑った五嶌さんは――とても美人で、私でもポーッとなりそうだった。
P&Pでの私の仕事は、五嶌さん――千明希さんの、秘書というより付き人。
仕事やスケジュールの管理は、会社の人がやってくれる。
私がするのは……。
「お腹空いた」
「はい、千明希さんどうぞ」
すかさず、千明希さんが好きなチョコレートを差し出す。
社長、ではなく千明希と呼ぶように言われた。
社員もみんな、千明希さんって呼んでいる。
「ん」
短くそれだけ言ってもそもそとチョコレートを食べ、食べ終わった頃にお手ふきを差し出す。
手を拭いて千明希さんはまた、縫製をはじめた。