おじさんは予防線にはなりません
第3章 ……好き
ゴールデンウィークがあけると季節は夏めいてくる。
扱っている商品のほとんどが夏物に変わったから、よけいに強く感じるのかもしれないけど。
「ねえ!
カタログ送っといてって頼んだの、どうなってるの?」
つかつかと寄ってきた新本さんのスカートにはグリーンにどぎついオレンジの花が描かれており、目がチカチカする。
「昨日、メール便で出したので今日着くはずです。
あれでしたら、追跡しますけど」
見上げると、なぜか新本さんはうっと言葉を詰まらせた。
「……先方に着いたら教えて。
至急で連絡取りたいから」
「はい」
用は済んだのか、新本さんは勢いよく振り返って足早に立ち去ろうとしたけれども。
「おっと」
「邪魔!」
扱っている商品のほとんどが夏物に変わったから、よけいに強く感じるのかもしれないけど。
「ねえ!
カタログ送っといてって頼んだの、どうなってるの?」
つかつかと寄ってきた新本さんのスカートにはグリーンにどぎついオレンジの花が描かれており、目がチカチカする。
「昨日、メール便で出したので今日着くはずです。
あれでしたら、追跡しますけど」
見上げると、なぜか新本さんはうっと言葉を詰まらせた。
「……先方に着いたら教えて。
至急で連絡取りたいから」
「はい」
用は済んだのか、新本さんは勢いよく振り返って足早に立ち去ろうとしたけれども。
「おっと」
「邪魔!」