家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~
睨んでいた画面から顔を上げると、すでに部屋の中は薄暗くなっていた。

「少し休憩になさいませんか」

「うん、そうだね」

すぐにふすまが開いて松岡くんが入ってくる。
私もデジタルメモの蓋を閉じて脇によけた。

「どうぞ」

ティーカップを松岡くんが机の上に置く。
取材のためにここの掃除を頼んでから、立ち入り禁止を解除した。
掃除ももちろんしてくれるけど、こうやって時間を見計らってはお茶を持ってきてくれる。

「ありがとう」

紅茶のいい匂いを吸い込んだら少し、肩の力が抜けた。

「夕食の買い物に行って参りますが、なにかリクエストなどございますか?」

「んー」

食べたいものを考える。
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