家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~
お姫様をいじめている松岡王子を想像したらしっくりきて、おかしくなってきた。

「助けに来てくれるのは昨日の人みたいな人だよね……」

危ないところを助けてくれた彼は、私から見れば王子様に見えた。
同じように危ないところを助けてくれた祖父が王子様に見えたという祖母の気持ちがよくわかる。
それに彼は、見た目も王子様ぽかったし。

「ああ、いいなー。
また会いたいなー」

「よろしいですか」

「は、はい!」

変な妄想をしているところに声をかけられ、慌ててしまった。

「そろそろ休憩になさいませんか」

「うん、する!」

休憩もなにも、仕事なんて全くしていなかったが。
もう二度とあの王子様に会うことはないんだろうな、なんて思っていたのだけれど……。
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