家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~
台所で松岡くんはすでに、袖まくりで調理を開始していた。

「いえ、お役に立てたのなら光栄です」

マフラーを受け取るより先に、私に出してくれたのは……アイスティ、だった。

「先ほどは汗をかいておられたようだったので」

意地悪く、松岡くんの右の口端が僅かに持ち上がる。
おかげでまた、ぼふっと煙を噴いた。


本を読む気にもなれなくて、ぼーっとテレビを見て過ごす。
綺麗なイルミネーションとかちょっと……松岡くんと行ってみたい。

『ほら紅夏、綺麗だろ』

ん?
そんなこと、言うか?

『寒くねーか』

マフラーで私をぐるぐる巻きにして、そして……って!

それは!
さっきの!
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