家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~
松岡くん!
だから!

慌てて想像を打ち消す。
また煙を噴かないうちにストローを咥えたものの、虚しくずっと音がした。

「お食事の準備ができました」

間もなくして松岡くんから声をかけられ、ダイニングへ行く。
テーブルの上は……ごちそう、だった。

ローストビーフをメインに、サラダとスープ、それにグラタン?
あとは珍しく、今日はパンだ。

「どうぞ」

ポン、といい音をさせて栓を抜き、松岡くんがシャンパンをグラスに注いでくれる。
今日ほど執事服がしっくりきた日は他にない。

「……ありがとう」

こんなグラスにこういう洒落た食器セット、あったけ……? とか思ったけれど、そういえば資料になるからーと酔って昔、通販で頼んだ気がする。

「私が、注ぐよ」
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