家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~
むくれる私に松岡くんも笑っていたけれど……すぐに、真顔になった。

「……事実?」

私はいま、なにか変なことでも言っただろうか。

「じゃあ、いまつけているそれは、どうしたんだよ」

みるみるうちに松岡くんが不機嫌になっていく。

「編集の立川さんがプレゼントしてくれたけど……」

「紅夏の担当編集って全員、女だよな?」

「立川さんは男だけど……」

「どうして他の男にもらったものを私の前で、平気でつけるのですか」

松岡くんが笑顔で急に敬語になり、拒絶された、と感じた。

「どうしてって……」

けれど、どうして松岡くんが怒っているのかわからない。

「紅夏にとって私はなんですか」
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