家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~
なんだかそれが、幸せだなーなんて思っていた。

「どうぞ」

「ありがとう」

今日は玉子サンドとスコーン、それに抹茶のシフォンケーキ。

「小豆が入ってるんだ?」

シフォンケーキの断面には茶色い粒が見えている。

「はい」

「もしかして、小豆も煮たの?」

「はい、そうですが」

くいっと松岡くんが上げた眼鏡がきらりと光る。

うん、愚問だったね。

シフォンケーキは小豆が入っているからか、甘さ控えめだった。
そこがまた、いい。

「前から思ってたんだけどさ。
ケーキってワンホールで作るよね?
余ったのはどうするの?」
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