家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~
立川さんは笑っているけれど、それは――本当、なのだろうか。

「でも写真は撮れたんですよ。
見ますか?」

「あ、はい」

笑顔で差し出された携帯を受け取る。
そこに写っていたのは猫、猫、猫。
どれも可愛く撮れていて、これが猫を虐待する人が撮った写真だとは思えない。

「可愛いですね」

ほっと心の中で息をつき、笑って彼に携帯を返す。

「でしょ?
もう、触れないからこれで我慢するしかないんですよね」

こんなに猫好きな立川さんが、猫を虐待するなんて考えられない。
きっと、松岡くんの勘違い、だ。

「……大藤先生」

立川さんが声をひそめて少しだけ顔を近づける。

「なんですか」
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