家政夫執事と恋愛レッスン!?~初恋は脅迫状とともに~
口が裂けたって、松岡くんを取られたくないから、なんて言えない。

クリスマスイブと同じ、スーパーでお買い物。

「紅夏、なに食べたい?」

カートを押しながら松岡くんが聞いてくる。

「んー、ハンバーグ!
お肉をがっつり食べたい気分だし、松岡くんのハンバーグ、美味しいし!」

「了解」

なんかこんなふうに夕ごはんの相談しながら買い物するなんて、新婚夫婦みたいでドキドキする。

「紅夏、そこのカットトマト取って」

「これ?」

「そっちじゃなくてパックの方」

手に持ったトマト缶を置いて、松岡くんが言うパックの方をカゴに入れる。

「缶の方が安くない?」
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