クラス一のリア充の家は、賑やかなシェアハウス



熊本ちゃん「かける、今度の日曜に二人で映画を観に行かない?おもしろそうな映画を見つけたの」

かけるがゲームを始めると、すぐに都道府県が話しかけてくる。

このゲームの中では、かけるはアイドル並みにイケメンとなっている。自分で理想の顔を作ることができるのだ。

「熊本ちゃん…。かわいい…」

かけるがニヤニヤしながら画面を見ていると、友達が「そっちは熊本ちゃんに誘われたのか〜。こっちは岩手ちゃんだ」と画面を見せる。

滋賀ちゃん「ちょっと待って!!」

かけるの画面に文字が浮かぶ。そして、三つ編みをした熊本ちゃんの隣に、ショートボブの滋賀ちゃんが現れる。

滋賀ちゃん「私もかけるくんとデートしたい!水族館に行きたいなぁ〜」

かけるはゲームの世界では、学園のアイドルとしてモテモテ。女の子たちから注目され、デートお誘いはしょっ中。現実のかけるには起こらないことだ。

熊本ちゃん「はあ!?私が先に誘ったのよ!あんたはどっか行ってなさいよ!」

滋賀ちゃん「嫌!!選ぶのはかけるくんでしょ?かけるくんに決めてもらおうよ!」

熊本ちゃん「フン!選ばれるのは私よ!」

滋賀ちゃん「かけるくん、私を選んでくれるよね?」

目を潤ませてかけるを見つめる滋賀ちゃんと、凛としたまっすぐな目をかけるに向ける熊本ちゃん。
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