お隣さんは私の王子さま
「あ、晃くんおかえり。」



『え?』



「新しい母親。」



私の家の前で手を振る、笑顔で手を振る可愛らしい女の人。



「ただいま。
なにやってんの?」



ぶっきらぼうに、でも一つ一つ丁寧に返していく。



「お隣さんに挨拶しようと思ってね。」



『えっ!?』



思わず大きな声を上げてしまう。
隣にいる宮崎くんと前にいる宮崎くんのお母さんは、ビックリしたように私を見た。



『隣って・・・』



「もしかして。」



家の表札を指さす、宮崎くん。
書かれてる文字は‘ 渡辺’。



私たち、席だけじゃなくて、家まで隣みたいです。
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