花より男子に憧れたお姫様
「おい!お前、乗り気じゃねぇな?」

そう言ったのは参道寺伊織。

このL4のトップでリーダーだ。

親は、参道寺グループの社長で、日本企業の中でのトップどころか、世界での企業のトップ。

そんな参道寺グループの御曹司が、参道寺伊織。

今、日本にいること自体が不思議なくらい、すごい人なのだ。


そして、なんでそんな人がこんなノーファン狩りなんてものを始めたかというのは、私はあまり詳しくないのだが、参道寺が初めて好きになった人に振られたからじゃないかと言われている。

そんなこと、高校から入った私には関係ない!と言いたいとこなのだが、私も狩られる対象。

つまり、参道寺をみて、キャーキャー言えない人間。

こうやって思っていることを、参道寺にでも知られたら大変だからと、引きつった笑顔でキャーキャー言ってるものの、3年生になった今でも、誤魔化せている。

本当に、めんどくさいイベントだ。

私には、すごく大切な家族だっているのに。

そんな家族が、私を大切に育ててくれて、ここにいるのに、私がノーファン狩りにあって退学する、なんて言い出したら、本当にどうなるか分からない。

私は参道寺ファンであると、思い込まなきゃいけない。

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