正義が悪に負ける時


―――――― 


「お待たせしましたぁ!!
塩だれキャベツと追加の生ビールでーす!」



「あれ・・?いつもの上カルビは頼んでないのか?」


事件が一段落するといつも真田さんが連れてってくれる焼き肉屋さんに、

今回も早苗さんと三人でやって来た。


でも、今回は事件が解決したという喜びより・・・


「梶山が自供してくれたっていう安堵の方が強いからね。

なんか・・素直に喜べないって感じ。」


早苗さんが俺の気持ちを代弁してくれた後ビールを一口飲んだ。



「じゃあ俺が頼むぞ。」


「脂っこい物嫌いなくせに。」


真田さんは網の隅で焼いていたホルモンをモグモグしながら、取り皿に塩だれキャベツを取る。


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