正義が悪に負ける時


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「お爺ちゃん。」


「おう、お帰りアキラ。どうした?」


「僕の家って1億円があるの?」


「い、1億!?
そんな金あるわけないだろうよ。

急にどうした?」


「学校のみんなが僕に言うんだ。

“貧乏農家のお前が習い事やってるなんておかしい”って。

“なんでそんなにたくさん本持ってるんだ”って。

お母さんが僕に1億円の遺産残したんだろ?って言うんだ。」


「ガハハハハ!そういう事か。

じゃあ明日友達に言い返してやれ。
“農家舐めるなよ”って。」


「うん!
やっぱりお爺ちゃんは凄いんだ!」


「安心しやあ。

お爺ちゃんがお前を大学までちゃーんと通わせてやるから。

アキラにひもじい思いなんて絶対させないよ。」

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