正義が悪に負ける時
“ガチャリ”
一緒に話を聞いていた真田さんが助手席のドアを開けた。
それに合わせて俺も運転席から出る。
「よし、じゃあ俺達も行くか。」
「はい。」
「フユミの旧姓ってなんだっけ?」
「え~っと・・・確か・・“里田”です。里田フユミ。」
「職場は?」
「知りません。」
先に聞き込みをしていた捜査員の方を見ると、“内科です”と答えが返ってきた。
「じゃあ僕達は先に署へ戻りますね。」
ついでに、聞き込みをしたフユミの同僚達の名前も教えて貰ってから、俺達も院内へと入った。