正義が悪に負ける時
第6話
第6話
ちょうど良いタイミングで新幹線に乗ることが出来た。
自由席に2人腰掛けると、
お互いに手帳を取り出す。
この移動時間を利用して、
これまでの捜査状況を整理する事にした。
「滝川とフユミの関係はある程度分かりました。
あとは徹底的に梶山アキラを洗うって事ですね。」
「何があったのかは後でたっぷり元奥さんに聞くとして、
梶山が犯人だったとしたら、バツイチって所に何かヒントがあるのかもしれない。」
「真田さん、俺ちょっと考えたんですけど・・。」
「ん?」
「梶山がどうやって毒を摂取させたか。
そうやって考えるんじゃなくて、
被害者の2人はどこでどうやって毒を摂取したか、
これをハッキリさせてから、
そこに梶山がどう絡んでくるか、
そう考えるのはどうですか?」
「手段から結論を出すんじゃ無くて、
結論から手段を考える感じか。
よし、それでいこう。」