だいすきなあなた
「わたしね…結構夏帆ちゃんの事学校で見かけてたの。すごく目立ってたし」
「へぇーそうなんだ」
それは意外。私晴香ちゃんに認識されてたんだ。
「でもね、最近見かけなくなって…」
言葉を詰まらせた。
「だよね。私学校辞めたもん!」
おちゃらけて見せると、顔を歪ませた晴香ちゃん。
「こう言うのも失礼なんだけど…最初夏帆ちゃん見たときにね、わたしこういうタイプ苦手だと思っちゃってたの」
「…こういうタイプ?」
「うん。不良っていうか、素行が悪い人…」
ブフォと誰かが笑う。
軽くその人を睨むと、厳ついスキンヘッドには似合わない笑顔を浮かべる。