だいすきなあなた
「妊娠して学校辞めたのは本当の事。」
しっかり晴香ちゃんの目を見て真実を話す。
「誰の子かもわからないけど産むの。私。」
軽蔑されようとされまいと、私にはどっちだって良かった。
「…そ、そうなんだ」
「軽蔑する?」
自傷気味に笑いかけると、
「しないよ」
何故か目に涙を溜めて私を見る晴香ちゃん。
「え?ちょ…」
なんか私が泣かせたみたいじゃん!?
そっとハンカチを差し出すと、笑顔でありがとうと言われた。
泣いたり、笑ったり忙しい子だな。