だいすきなあなた
「そうだね」
そう、つい一カ月前までは私たちは七ヶ月間連絡を取っていなかった。
正確には、私が連絡を絶ったから。
妊娠した事を花ちゃんや大吾、そして安浦に言う勇気がなかったから。
怖かった、友達を失うのが。
だけど、そんなことは無かった。
私が連絡をしなくたって、友達で、親友で、心から信頼できる人たち。
「そういえばヤス、もうそろそろ着くってさ」
スマホ画面を見せてくる大吾。
手元のスマホ画面を覗くと、
【あと10分で着く。大ちゃん俺のケーキ残しといてくれよ】
安浦はケーキ、と言っているが既にケーキは大吾と花ちゃんのお腹の中。