この溺愛にはワケがある!?
「なっ、ない!!他人が作ったものなんか食えるか!!」
「…………え?今私の作ったもの、食べてるじゃない。それに外食もするでしょ?」
「みおは他人じゃないし特別だよ。店は信用問題にかかわるから変な物は出さないだろ?だけど、よくわからん他人が作ったものは食えない、気持ち悪い」
美織は少しパニックになっている。
よくわからない他人という定義が何かおかしくないだろうか?
顔も知らない店の調理人と、元彼女。
よくわからない他人は調理人の方では……。
目の前で首を傾げたまま身動きしなくなった美織を見て、隆政が説明をつけ加えた。
「えーと、何て言うか……信用してない人の作ったものを食べられない?」
「つまり元カノさん達を信用してなかった、と?」
「ま、そうかな。で、あのな……達とかいうのやめてくれ……少し、へこむ……」
確かに隆政は少し項垂れている。
「んー……じゃあ元カノ……ズ?」
「呼び方の問題じゃない!……ああ!もう!出来ればなかったことに出来ないか!?」
(出来るか!!元カノズに謝れ!!)
美織はながーい溜め息をついた。
「よくわかんないけど、まぁいいわ。そうだ、帰って食べられるように少し包んでおく?あ、でも唐揚げは冷めたら美味しくないか、きんぴらなら……」
「冷めても旨いと思うよ。お弁当の時も旨かったし」
「そっか、じゃあ……あ、それとも夜も食べて行く?」
………我ながら思いきったことを言ったな、と後に振り返って美織は思ったという……。
その言葉をどうとったのか、隆政は穴が開くほど美織を見つめ返した。
そして確認する。
「夕御飯も作ってくれる、ということだよな?」
「…………ということですが?」
確認がとれると、隆政は両手の拳を握り混みヨッシャ!!と言った。
(そのヨッシャ!は何なの?何のヨッシャ!なの!?)
微笑む美織の胸の内は複雑だった。
果たして、夕食後に隆政はどういう行動を取るのか。
(そのまま「じゃあ!」って帰られても少し寂しい気もするし。かといってそういうことになっても、どのタイミングで布団敷いていいか……いや、そうじゃなくて……)
悶々と悩む美織の前では、隆政が子供のように挟み揚げにかぶりついている。
その無邪気な様子からは想像出来ないが、きっと手練れに違いない。
美織は頭の中で、布団を敷くタイミングのシュミレーションを繰り返した。
「…………え?今私の作ったもの、食べてるじゃない。それに外食もするでしょ?」
「みおは他人じゃないし特別だよ。店は信用問題にかかわるから変な物は出さないだろ?だけど、よくわからん他人が作ったものは食えない、気持ち悪い」
美織は少しパニックになっている。
よくわからない他人という定義が何かおかしくないだろうか?
顔も知らない店の調理人と、元彼女。
よくわからない他人は調理人の方では……。
目の前で首を傾げたまま身動きしなくなった美織を見て、隆政が説明をつけ加えた。
「えーと、何て言うか……信用してない人の作ったものを食べられない?」
「つまり元カノさん達を信用してなかった、と?」
「ま、そうかな。で、あのな……達とかいうのやめてくれ……少し、へこむ……」
確かに隆政は少し項垂れている。
「んー……じゃあ元カノ……ズ?」
「呼び方の問題じゃない!……ああ!もう!出来ればなかったことに出来ないか!?」
(出来るか!!元カノズに謝れ!!)
美織はながーい溜め息をついた。
「よくわかんないけど、まぁいいわ。そうだ、帰って食べられるように少し包んでおく?あ、でも唐揚げは冷めたら美味しくないか、きんぴらなら……」
「冷めても旨いと思うよ。お弁当の時も旨かったし」
「そっか、じゃあ……あ、それとも夜も食べて行く?」
………我ながら思いきったことを言ったな、と後に振り返って美織は思ったという……。
その言葉をどうとったのか、隆政は穴が開くほど美織を見つめ返した。
そして確認する。
「夕御飯も作ってくれる、ということだよな?」
「…………ということですが?」
確認がとれると、隆政は両手の拳を握り混みヨッシャ!!と言った。
(そのヨッシャ!は何なの?何のヨッシャ!なの!?)
微笑む美織の胸の内は複雑だった。
果たして、夕食後に隆政はどういう行動を取るのか。
(そのまま「じゃあ!」って帰られても少し寂しい気もするし。かといってそういうことになっても、どのタイミングで布団敷いていいか……いや、そうじゃなくて……)
悶々と悩む美織の前では、隆政が子供のように挟み揚げにかぶりついている。
その無邪気な様子からは想像出来ないが、きっと手練れに違いない。
美織は頭の中で、布団を敷くタイミングのシュミレーションを繰り返した。