君が隣にいるだけでいい。
目眩がし始め、とりあえず吐き気が酷い。

「柊翔....ごめん。お手洗いに.....」

私の異変に気が付いたのか、すぐに彼は立ち上がる。
そして歩き始めた私の肩を支え、一緒に付き添ってくれた。

さすがに女子トイレには入れないので、彼は「トイレの外で待ってる」と言うと、さらに不安そうな顔する。

私はすぐにトイレに駆け寄り、思う存分吐き出す。

最悪だ....。

柊翔に迷惑ばかりかけている。

「本当に私は何やってるんだろう....」

だいぶ落ち着き、気持ち悪さはすっかり無くなっていた。

けれど、やはり酔だけはまだ残る。

トイレを出ると、すぐに彼が目に映る。

「大丈夫か?」

「うん、だいぶ落ち着いた。ごめんね。迷惑かけちゃって」
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