君が隣にいるだけでいい。
思いもよらない告白
ガタン...と音がする。
その音に反応して目がうっすらと開く。

「ごめん、起こした?」

「ん....今何時?」

「もう8時だよ。これ以上寝てたら、一日中だらけちゃうよ」

そんな時間か、と体を動かす。

そして異変に気づく。

なぜか体が重く感じる。

「体は大丈夫か?」

その一言で、昨夜の出来事が走馬灯のように駆け巡る。

そうだ。

私たち、やってしまったんだ。

「ごめんね。柊翔。私...あのとき....」

お酒の勢いに任せて、柊翔を利用した。

笠原くんを想っていた感情を早く忘れたかった。

「いいよ。利用して。だから早く忘れて?」

「え....?」

「笠原って人が好きだったんでしょ?そして、その人が婚約したのは、お前の友達の朝倉花乃。そうだろ?」

驚きすぎて、瞬きするのを忘れていた。
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