君が隣にいるだけでいい。
「....だから...少しは考えて欲しい」

「......」

驚きすぎて、何も答えられなかった。

「じゃあ、俺帰るから」

そんな私を見かねて、彼は私を1人にしてくれる。

荷物をまとめると、あっという間に玄関が開かれた。

このまま返すのも...と思い、とっさに声をかける。

「あ、ありがとう。柊翔。昨日、お皿洗ってくれてたよね?」

「ハハッ....今更かよ。美佐らしいな」

「ちゃんとお礼言ってなかったなって」

気まずい空気が流れそうで、なんとか話をする。

「大丈夫だよ。振られても、美佐と普段通りに話すし。ま、振られようとは思ってないけど」

「.....だから、反応に困ること言わないでよ」

「そういう今の顔、俺好きだし」

サラッと恥ずかしげもなく言ってくる。
こっちは毎度毎度ドキドキするのに。
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