君が隣にいるだけでいい。
「どうしよう....」

会うのは気まずい。
それにさっきは、帰ってと彼を突き飛ばした。

「とりあえず...洗濯して次会ったときに渡そう....」

でも、次っていつだろう。

考えれば、私たちは頻繁に会っているわけではない。
どちらかがふと連絡をしてから会う流れになることが多い。

最近はよく会っているが、昔は半年も空くことがあった。

「切ろうと思えば簡単に切れるんだね。縁って...」

ハンカチをギュッと握りしめる。

もし、彼と普通に話せなくなってしまったら.....。

怖くて怖くて仕方ない。

「柊翔は...大丈夫なのかな...。私と話せなくなっても....」

違うか。

彼は違う。

そうなっても構わないって覚悟で、私に告白してくれたんだ。

そう気付いた瞬間、胸が熱くなった気がした。
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