現在、両片想い中
私の心臓は恐怖と恥じらいと酸素不足で
鼓動がとても速くなっていた。

快斗の顔は今まで見たことないくらいに
冷たくて怖い顔だった。

こんな…こんな快斗…


「こんなの…快斗じゃないよ……」
「これが本当の俺だったら?」
「え…」
「吐息上がって濡らしてるしずく見て、今すぐにでも襲いたくて独占したくてたまんない」
「なん…で?」
「好きだからに決まってんだろ?」
「え…?」
「なんてな」
「…何なの…人で遊ばないでよ!」


涙がたくさん溢れてきた。

悲しい。今までの不満が爆発した瞬間だった。


「遊んでる?誰が」
「快斗だよ!言いたい事あるならはっきり言えばいいじゃん!」
「はっきり言った方がいいのそっちだろ」
「は…?」


涙が止まらない。

声が出るくらい涙が押し寄せてくる。

快斗は少し辛そうな顔をした。
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