かわいい戦争



結局わたしは、天兒さんのことをさま付けするべきなんだろうか。


ぶっちゃけ呼び方なんかどうだっていいんだけどな。


この際、臨機応変に対応できるところはしていって、彼らと関わった上での平和を維持していけるよう努めていくしかない。頑張れ、わたし。




「そんなことよりさ~」


「そんなことじゃねーよ。重要なことだろうが!」


「そんなことよりさ~、早く食べちゃわね?麺伸びちゃうし」



未來くんのスルースキルもなかなかだ。

天兒さんの威嚇をさらりとかわして、何ごともなかったように言い直した。


彼が副総長なことに納得してしまった。



「食べる」


「せっかく注文したんなら、美味しいうちに食っちまったほうがいいもんな!」



賛成したひつじくんと勇祐くんは、早速ラーメンを持って階段に腰掛けた。


まだ湯気の立つラーメンを、ずずずっと音を立てて食べていく。



えっ、ここで食べるの!?

どこかの部屋で食べなよ!


そのほうがわたしも帰りやすかったのに……。



「んっ!うまっ!」


「……おいし」



ほっぺたが落ちそうなほころび。


お店以外でお客さんのそういう生の反応を見るの、初めてかもしれない。


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