レイジングピース
僕は 一目散に携帯をとった
「はい もしもし 明本ですが」
「もしもし 夜分スミマセン 小島です」
「闇子さんですか お待ちしてました 昼間は美味しいビーフカレーありがとうございました」
「いえいえ どういたしまして で お昼にも言ったのですが お話ししたいことがあります」
「はい どうぞ 何でも言ってください なんでもしますよ はは」
「ありがとう 言っちゃいますね 実はわたし 癌なんです」
「がん?え ええ!」
「はい」
「冗談ですよね はは からかわないでくださいよ やだな」
「いえ 本当です」
「初期 初期ですよね!」
「いえ 末期癌です 肺癌です」
「ふざけないでください 怒りますよ」
「ごめんなさい 本当のことです で 明日から病院に入院します それで暁光さん 短い間でしたが ありがとうございました 楽しかったです」
「いい加減にしてください に 入院?僕も行きます 毎日 お見舞いにも行きます!」
「ありがとう でも こんな彼女では暁光さんのご迷惑になりますので 大丈夫です」
「そ そんなことはありません 来るなと言われても行きますからね!」
「優しいんですね 想ってた通りの人でした 嬉しいです」
「どこの病院ですか?絶対に行きます!」
「ありがとうございます はい 言います 東京明風洞病院です」
「ちょっと待ってください 僕わかっちゃいました」
「えっ!何がですか」
「闇子さんの嘘です」
「……」
「癌と言うのは嘘ですよね」
「どうして そう思うのですか?」
「そうですね 敢えて言うなら真実味です」
「?」
「もし 闇子さんが癌ならあんなこと 有り得ませんよ」
「あんなこと?」
「僕に言ってくれた言葉です」
「わたしの言葉?」
「言ってくれましたよね 好きですって 癌なら言えません 死んでしまう人は言えません」
「……」
「少なくとも僕なら」
「ごめんなさい」
「いいんです でもどうしてそんな嘘を?」
「ごめんなさい 電話では言えません 明日また わたしと会ってくれますか」
「はい 喜んで 僕の家に来ませんか?」
「いいんですか?」
「はい 心配しないでください エッチなことしませんので はは」
「ありがとうー 明日同じ時間にお伺いします」
「はい 待ってます」
「よろしくお願いいたします では明日」
「はい」
僕は電話を切った
明日が待ち遠しいと思い 寝た
「ピンポーン」と呼び鈴が鳴った
「あ あれ?」
僕は時計に目をやった 驚く事にまだ5時だった
取り敢えず玄関に下りてドアを開けた
そこには闇子さんが立っていた
「どうしたんですか?こんな朝っぱらから 約束はお昼の筈じゃ」
「ごめんなさい ごめんなさい」
僕は言った
「とにかく上がってくださいエッチな事しませんから はは」
「ありがとうございます」
僕は闇子さんを自分の部屋に通すとエアコンをつけて言った
「今 温かい飲み物でも持って来ます ゆっくりしててください」
「ありがとうございます」
僕はキッチンへ行き紅茶を淹れた
ティーカップを2つ持って自分の部屋に入った
「どうぞ 温かいですよー」
とテーブルの上にそれをのせた
「で どうしたんですか?こんなに朝早くに」
「暁光さん 驚かないで聞いてください」
「は はい」
「実は有る話しがしたくてずっと寝れなくて いても立ってもいられなくて」
「話し ですか」
「はい わたしの部屋に飾って有る絵の事です」
「あれですか はい 覚えていますよ 可哀想でしたね」
「違うんです!」
「び ビックリしたー」
「ごめんなさい 大きな声出して」
「いえ 大丈夫です それで何が違うんですか?」
「どうしても聞きたかったんです どうしてあの時 あんな事を言ったのですか?」
「あんな事?僕 何か言いましたっけ」
「はい 美しいと」
「それは悲しい人って神秘的というか はい」
「聞かないんですか?」
「何をですか?」
「どうして自分が死ぬだなんて考えたのか」
「え?言ってくれましたよねひとりで寂しくて誰も助けてくれなかったって」
「どうしてひとりだったのかです」
「はあ なるほど確かにそうですね聞いても良いですかどうしてですか?」
「簡単です 私の周りには誰ひとり暁光さんの様な方がいなかったから」
「え 僕って何かあるんですか?」
「他の人とは大違い」
「はは そんな事ないですよ ただ正直なだけです嘘が下手なので はい」
「良かった」
「はい?」
「こんなに素晴らしい人に出会えて」
「あ ありがとうございます」
「どうしても一刻も早く会いたくて」
「大丈夫ですよ友達じゃないですか」
すると闇子さんの目から綺麗な涙が零れ落ちた
「又 会ってくれる?」
「はい勿論です」
僕はそう告げて朝ご飯の支度を始めた
簡単なフレンチトーストを二人分作って部屋へと戻った
闇子さんは寝てしまっていた
起こすのは可哀想なのでテレビを音なしでつけてたわいのないニュースを観た
約二時間後に闇子さんは目を覚ました
「おはようございます闇子さん」
と僕が言うと闇子さんは驚くべき事を言った
「あなた誰?」
「え?」
「私はどうしてこんな所にいるの」
「冗談は止めてくださいよ」
「ウケた?」
「全く悪い冗談は止めてくださいね」
二人は笑い合って朝のひとときを過ごした
「はい もしもし 明本ですが」
「もしもし 夜分スミマセン 小島です」
「闇子さんですか お待ちしてました 昼間は美味しいビーフカレーありがとうございました」
「いえいえ どういたしまして で お昼にも言ったのですが お話ししたいことがあります」
「はい どうぞ 何でも言ってください なんでもしますよ はは」
「ありがとう 言っちゃいますね 実はわたし 癌なんです」
「がん?え ええ!」
「はい」
「冗談ですよね はは からかわないでくださいよ やだな」
「いえ 本当です」
「初期 初期ですよね!」
「いえ 末期癌です 肺癌です」
「ふざけないでください 怒りますよ」
「ごめんなさい 本当のことです で 明日から病院に入院します それで暁光さん 短い間でしたが ありがとうございました 楽しかったです」
「いい加減にしてください に 入院?僕も行きます 毎日 お見舞いにも行きます!」
「ありがとう でも こんな彼女では暁光さんのご迷惑になりますので 大丈夫です」
「そ そんなことはありません 来るなと言われても行きますからね!」
「優しいんですね 想ってた通りの人でした 嬉しいです」
「どこの病院ですか?絶対に行きます!」
「ありがとうございます はい 言います 東京明風洞病院です」
「ちょっと待ってください 僕わかっちゃいました」
「えっ!何がですか」
「闇子さんの嘘です」
「……」
「癌と言うのは嘘ですよね」
「どうして そう思うのですか?」
「そうですね 敢えて言うなら真実味です」
「?」
「もし 闇子さんが癌ならあんなこと 有り得ませんよ」
「あんなこと?」
「僕に言ってくれた言葉です」
「わたしの言葉?」
「言ってくれましたよね 好きですって 癌なら言えません 死んでしまう人は言えません」
「……」
「少なくとも僕なら」
「ごめんなさい」
「いいんです でもどうしてそんな嘘を?」
「ごめんなさい 電話では言えません 明日また わたしと会ってくれますか」
「はい 喜んで 僕の家に来ませんか?」
「いいんですか?」
「はい 心配しないでください エッチなことしませんので はは」
「ありがとうー 明日同じ時間にお伺いします」
「はい 待ってます」
「よろしくお願いいたします では明日」
「はい」
僕は電話を切った
明日が待ち遠しいと思い 寝た
「ピンポーン」と呼び鈴が鳴った
「あ あれ?」
僕は時計に目をやった 驚く事にまだ5時だった
取り敢えず玄関に下りてドアを開けた
そこには闇子さんが立っていた
「どうしたんですか?こんな朝っぱらから 約束はお昼の筈じゃ」
「ごめんなさい ごめんなさい」
僕は言った
「とにかく上がってくださいエッチな事しませんから はは」
「ありがとうございます」
僕は闇子さんを自分の部屋に通すとエアコンをつけて言った
「今 温かい飲み物でも持って来ます ゆっくりしててください」
「ありがとうございます」
僕はキッチンへ行き紅茶を淹れた
ティーカップを2つ持って自分の部屋に入った
「どうぞ 温かいですよー」
とテーブルの上にそれをのせた
「で どうしたんですか?こんなに朝早くに」
「暁光さん 驚かないで聞いてください」
「は はい」
「実は有る話しがしたくてずっと寝れなくて いても立ってもいられなくて」
「話し ですか」
「はい わたしの部屋に飾って有る絵の事です」
「あれですか はい 覚えていますよ 可哀想でしたね」
「違うんです!」
「び ビックリしたー」
「ごめんなさい 大きな声出して」
「いえ 大丈夫です それで何が違うんですか?」
「どうしても聞きたかったんです どうしてあの時 あんな事を言ったのですか?」
「あんな事?僕 何か言いましたっけ」
「はい 美しいと」
「それは悲しい人って神秘的というか はい」
「聞かないんですか?」
「何をですか?」
「どうして自分が死ぬだなんて考えたのか」
「え?言ってくれましたよねひとりで寂しくて誰も助けてくれなかったって」
「どうしてひとりだったのかです」
「はあ なるほど確かにそうですね聞いても良いですかどうしてですか?」
「簡単です 私の周りには誰ひとり暁光さんの様な方がいなかったから」
「え 僕って何かあるんですか?」
「他の人とは大違い」
「はは そんな事ないですよ ただ正直なだけです嘘が下手なので はい」
「良かった」
「はい?」
「こんなに素晴らしい人に出会えて」
「あ ありがとうございます」
「どうしても一刻も早く会いたくて」
「大丈夫ですよ友達じゃないですか」
すると闇子さんの目から綺麗な涙が零れ落ちた
「又 会ってくれる?」
「はい勿論です」
僕はそう告げて朝ご飯の支度を始めた
簡単なフレンチトーストを二人分作って部屋へと戻った
闇子さんは寝てしまっていた
起こすのは可哀想なのでテレビを音なしでつけてたわいのないニュースを観た
約二時間後に闇子さんは目を覚ました
「おはようございます闇子さん」
と僕が言うと闇子さんは驚くべき事を言った
「あなた誰?」
「え?」
「私はどうしてこんな所にいるの」
「冗談は止めてくださいよ」
「ウケた?」
「全く悪い冗談は止めてくださいね」
二人は笑い合って朝のひとときを過ごした