『ニート』ガ『ヒキニート』ニ進化シマシタ！

第一章

当たってはいけない星座占い

カタカタカタ…


そこは真っ暗な部屋。壁には美少女、美少年のポスター。棚にはフィギュアやグッズが並んでいる。

ピーンポーン

インターホンの音にブチッと何かが切れる音がした。その正体は集中力だった。

「ノォォォォォォォォォォン！
あとちょっとでクリアだったのにっsssアイテムがぁぁぁぁぁ。何でこのタイミングできちゃうかなぁ、せっかくもう少しでクリア出来たのに！」

そう言って少女はゲーム機を投げ捨て玄関へと向かった。




「郵便配達です。ここにハンコをお願いします！」

郵便配達員って毎回元気だよね、ニコニコしてて。そう思わない？

「ではっ。」

届けられた段ボールは面倒臭いからしばらく放置だ。




今更だけど、私の名前は藤村紅。紅の読みは『アカ』ね。


年齢は16だけど高校には通っていない、つまり中卒。何故って？行きたくないから、この一言に尽きる。


だって毎日人がたくさんいる魔窟みたいな所に半日はいなきゃいけないんだよ？


就職については問題ない。情報システムとかのプログラミングが大きい企業に評価されて20歳になったらその会社に就職することが決まっている。


それまでのお金はどうするのかって？今はもういない両親の遺産で生活しております。一般家庭のはずなのに結構な量の遺産があったからとても驚いたのは記憶に残ってる。