『ニート』ガ『ヒキニート』ニ進化シマシタ!
次に両親について。さっき両親の遺産とか言ったからお察しいただけたかと思うけど、故人です。では回想シーンに入るので心して聞いてください、シリアスに入るので。



昔から父と母は世界中を飛び回っていて私もよく一緒に同行していた。


4年前、仕事で治安が悪いと言われている国にいたが、仕事が終わってさあ帰ろうというところで銃乱射事件に巻き込まれてしまった。そして父と母は私を庇って亡くなった。


二人を殺した犯人は未だに捕まって…見つかってもいないらしい。


両親の親戚はおらず、私はついに天涯孤独となった。
唯一の救いは2人が私にきちんとした弁護士をつけてくれていたことだ。おかげで今でも安定した暮らしができている。

家という我が城とオタ活に必要な資金。きっと私はこの生活を続けるためなら食費を削ってでも何とかするだろう。


後は… バイトとか?出来ればゲーム関連がいいな。ベータテストみたいな感じのがやりたい。



そして私の中での最大の謎、いつも首にかけている何か無駄に、無駄に高そうな指輪について。大事なことだから二度言った。


その指輪は一見シンプルだけど、周りの細工とかが細かくて中心にはガーネットが埋め込まれている。このガーネットの鑑定は専門の鑑定士に頼んだ。その結果正式名称はパイロープガーネットだということが分かったのだ。しかも数が少ないと言われている2ct以上の。


私にこれくれた人は正気だったのかな?取り敢えず高く売れそうだったからピンチになったら失礼だけど売ろうかな…なんて思っていたり…。


本当に分からない。いつの間にか持っていた、いやいつの間にかっていうのは無いんだろけど、これを持つまでの過程が全くと言っていいほど思い出せない。


私昔すぐ忘れることには自信あったからな。三歩歩いたら忘れる鳥頭なんて言われてたし、しかも実の親に。酷くない?


唯一分かるのは誰かから貰ったていうのと、これを肌身離さず持ってろと言われたのは覚えてる。


本当こんな高価な指輪を私なんかにくれるという血迷った人はいったい何なんだろう、謎。


そんなことを考えながらゲームの続きをしていたらポテチとコーラのストックが全て無くなってしまった。お外行きたくないなぁ~ チラッ だれか買ってきてくれないかなぁ チラッ


…一人でこんなのやってると悲しくなってくるな。はたから見るとただのバカだ。


仕方ないじゃん、ほとんどの時間を一人で過ごすとこんなキチガイな行動をしちゃうんだよ!


「コンビニ行くか。」


椅子に掛けてあるパーカーを羽織り財布を持ってコンビニに向かった。


涼しぃぃ


さすがコンビニ、クーラー効いてるね!さてと、コーラとポテチは何処かなぁ


が、コンビニに入って一直線にコーラとポテチが置いてある場所に向かうと…


「売り切れ、だと?」


< 3 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop