『ニート』ガ『ヒキニート』ニ進化シマシタ!
当たってしまった星座占い
――――グギャャャャャャャャャャッ!…
マシンガンの音と共に絶叫のような声が部屋に響き渡る。
「ちょっとこれは予想以上だな…今回の敵の数多くない?あ、いくつかそっちに行ったから相手よろしく。」
「了解 ていうかどんどん取りこぼしが多くなってきてるよ。やべ、しくった。」
そう男が言うと男の腕に異形のモノが嚙みつき腕を食いちぎった。それを合図に他のモノも男に群がり…
目の前に『GAMEOVER』という文字が広がった。
「あー これいつもより難しくなってない?相手の数が多すぎた。」
「このゾンビゲーム片方死んだらゲームオーバーなんだなぁ。残りの弾とか考えながら撃つなんてめんどくさいし。まぁ現実ではそう考えなくちゃいけないんだけど。」
「そうなの? ていうか本当にこんなの居たら絶対逃げるわ。それを思うと勇敢だよな、このゲームの主人公達。」
それにしても何で私はここにいるんだろう…
ていうか何で誘拐犯と何気に馴染んでんだ私。装備を変えながら先程の出来事を思い返した。
「う…」
目が覚めるとそこは真っ暗な部屋の中だった。パニックになりそうだったが一周回って落ち着いた。
本当になるもんなんだね、ネットの友達がパニックになりすぎると逆に落ち着くって言ってたの本当だったわ。
それにしても何?リアル脱出ゲームの再現かなんか?それならなぜに私。
もっと他の人いるじゃん、私みたいなニートで体力が全くない奴じゃなくてさぁ。
とりあえず周りを見渡してみる。そしてあるものを目にとめた瞬間思考が固まった。
「こ、これは!」
それは今では幻ともいわれる販売中止となったフィギュアだった。今オークションに出したらすぐ売れてしまう。しかも高値で取引されることだろう。
私みたいな一般人では中々お目にかかれない代物だ。
どうしよう、フィギュアからキラキラエフェクトが見える。
もう大興奮、この胸の高ぶりは誰にも止められない!これでもうしばらくはポテチとコーラ無くても生きていける。
真っ暗な部屋に慣れてきた視界でピョンピョン跳ねていた。