愛されプリンス½
「…はぁ!?」
天王子が怪訝そうな声を出す。
「よしっ、じゃー決まりねっ♪」
水川がパチンッと指を鳴らした。
「…お前本気かよ」
顔を歪めた天王子が、私の顔を覗き込み聞いてくる。
「お前みたいな村人E、合コン行ってもぜってーモテねぇぞ」
「そっ…そんなの行ってみなきゃ分かんないじゃん!」
「いや分かる。お前なんかが参加したら相手側も迷惑だ。やめろ」
「はぁ!?」
むっかっつっくー!!
ギリギリ睨みつけてやると、水川が
「玲さぁ~」
相変わらず間延びした甘ったるい喋り方。
「一花ちゃんが合コン行くのヤなの?」
「…あ?」
「自分以外の男が傍に寄るのがヤなんだろ」
ニヤ、と笑う水川の言っている意味がよく分からない。
今の言い方だと、天王子がまるで
「…お前ほんっとアホか?そんなんじゃねーよ」
まるで天王子が、私に執着してるみたいだ。