愛されプリンス½
…うーん。
他校であと4人って、絶対無理だし。
彼氏は欲しいけどやっぱり断ろうかな…よくよく考えてみたら、水川開人の連れてくる人とかなんかチャラそうだし…
なんて悩んでいたら、知らないうちにSHRは終了していたらしい。
「何難しい顔してんの?」
みのりの声でハッと我に返った。
カバンを肩にかけたみのりが、怪訝そうに私を窺っている。
…そういえばみのり、いつもプリンスプリンスって騒いでるけど、実際の恋バナとかあんまり聞いたことないかも。
「みのりって今彼氏いるの?」
「え?何急に。いないけど」
突然の質問に面食らったように微かに目を見開くみのり。
「常に募集中だけどね!でも出会いないしなー、学校内の男子なんてプリンスに比べたら芋以下にしか見えないし…」
うーん、と深刻そうに眉をひそめている。
「…じゃ、他校の男子は?」
「え、何?誰か紹介してくれんの?」
「紹介っていうか、今度合コンがあって女子集めてくれって頼まれ…」
「マジで!?!?」
みのりがギラギラした瞳で私を見つめてくる。なんか物凄いノリ気!?