愛されプリンス½
「ねぇプリンスぅ、今日こそ一緒にお昼食べよ?」
「…うん」
「えっいいの!?」
「…うん」
「ちょっずるい!私とも食べてよぉ~!」
「…うん」
「ねぇっ、プリンスはパンとご飯どっち派ぁ?」
「…うん…」
そのわがままで毒舌で自己中な裏の顔とは違い、
外面は完全無欠の愛されプリンス。
女子の対応だっていつも完璧。
常に穏やかな笑みを絶やさず、適当な頻度で相槌をうち、時にはちょっとしたジョークで周りを笑わせることもある。
だけど今日は、完全に心ここにあらず。
周りの女子だれ一人として、その目には映っていない。