愛されプリンス½
「じゃぁ何だよ。ていうか泊まったってことは一晩一緒にいたんでしょ?何してたの」
いちごミルクにプスッとストローを差す。
思ったよりも面白い事態。
こうなったらとことん根掘り葉掘り聞いてやろう。
「何って…」
玲は何かを言いかけた後、ボッと更に顔を赤くしたかと思えば、次の瞬間には苦悶の表情になって、結果的に眉間に深い皺を寄せ悩み始めた。
「…別に…特に何も。
黙ってソファに座ってただけだけど」
「…はぁ」
黙ってソファに座ってた?何それ楽しいの?
「よく押し倒さなかったね」
「だっ…押し倒すわけねーだろ!」
「いや女の子んちに泊まって押し倒すのは礼儀でしょ」
「ばっ…」
顔を赤くしたり青くしたりしている玲。すげー面白い。普段の完全無欠のプリンスの面影、まるでなし。