愛されプリンス½
16♡それは無理
「はぁぁぁぁ~…」
家に帰ってきて、ボスッと自分のベッドに寝転がった。
美味しかったなぁ、ティラミス。
樹くんともたくさん話せたし。
“好きだよ”
“彼女になってほしい”
…私…人生初の告白、されちゃったんだよね…
「………~っ」
声にならない声をあげて、ギュッと枕に抱き着いた。
なんか、私にもようやく春が来た「おい」
突然ドアが開いて現れたのは天王子。
しかも勝手にズカズカ侵入してきた。慌てて身を起こす。
「ちょっとノックくらいしてよ!?」
「………」
そんな私を、腕組をした天王子が不機嫌そうに見下ろした。
「…何なの突然!?なにか用事があるなら…」
「今日どうだったんだよ」
「は?」
「あいつと二人で行ったんだろ、カフェ」
…あぁ、そういえば天王子もなぜか行きたがってたもんね。
「美味しかったよ」
「…っ、そういうことじゃなくて」
ガシガシ、イラついたように頭をかく天王子。
「あいつと何話したんだよ!?」
「何って…」
ポンッと浮かんだのは…やっぱりあの、告白の言葉で。
思い出すとドキドキする。
「……何顔赤くしてんだよ」
天王子の声はとても低かった。