愛されプリンス½





その時、ガラリと教室のドアが開いた。



入ってきたのは妃芽と仲の良い女子3人。




「妃芽ー?ごめん邪魔して、あのさ…」



先頭切って入ってきた女子が、俺の顔を見て絶句する。





体が妙に熱い。


自分に何かいつもと違うことが起きているのだということだけ分かった。




教室を飛び出して、男子トイレに駆け込んだ。



鏡をのぞきこむと、顔いっぱいに赤い発疹ができた俺の顔。






……何だよこれ。





恐る恐る触ってみる。




妃芽の歪んだ顔を思い出す。





…これが俺?





“気持ち悪い…!”






―――キモチワルイのは、俺か。






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